お気に召すまま

舞台の記憶が鮮やかなうちに…

『Endless SHOCK 2016』

早いもので3月も終わりに近づき桜も咲き、あたたかい日も増えてきましたね。
わたしはというと花粉症と日々闘っています。

さて、今日は先日1400回公演を迎えたEndless SHOCKについて書こうと思います。

今年で16年目を迎えたEndless SHOCKですが、今年も圧巻の一言でした。
美しく繊細なフライング、力強いダンス、クスッと笑える小ネタ、感動を誘う歌、、、すべてのバランスがとてもよく、壮大なのだけれどとても綺麗に纏まっている舞台です。

セットもとても華やかで、舞台転換もとても多いのですが、1つ1つの場面の切り替えがとても自然で、関わっているスタッフさんの素晴らしさ、チームワークを感じます。

SHOCKはEndless SHOCKというひとつの舞台なのですが、その舞台の中に劇中劇がちりばめられていて、ひとつの舞台なのにいくつもの顔を持っているのが魅力の1つだと思います。

華やかなショーに立つプロとしての輝く姿も、ショーを降りた時の人間くさい一面もどちらも楽しめます。
演者ひとりひとり芸が細かくて、表情や手の動き、ひとつひとつからその人たちの想いが伝わってくるような気がします。

わたしはSHOCKの色の使い方がとても好きで、それは舞台装置にも衣装にも照明にも言えることなのですが、SHOCKのシンボルカラーの赤、そして大事なシーンによく使われる白は特に印象的で、当たり前なんですけど1人の演者にフォーカスをあてて見ている時と、全体を見ている時では舞台の見え方が全くちがって面白いなあと思っていました。

個人的には10周年の時から観劇しているのですが、毎年見る度に進化していると感じさせられるのですごいです笑

SHOCKはプロの集まりです。そしてどこまでも限界を突破していく彼らの姿はわたしにいつも勇気と希望を与えてくれます。

書こうと思うと書ききれないくらいたくさんのことを書きたいのですが、壮大になってしまいそうなのであっさりまとめてみたらテンプレみたいなことしか書けませんでした笑

来年も、再来年も、たくさんの人に愛されるEndless SHOCKでありますように!!

\Show must go on/


2016年観劇記録

2016年に観たもの、観る予定のものをまとめてみました。
観劇が済んで記事を更新済みのものはリンクをはっておきます。
随時更新予定なので、ぜひ覗いてみてくださいね🙆

January 

February 

March 

April 

May

June 
2(昼・夜) それいゆ
7 尺には尺を

July

『The Love Bugs』

やっと舞台初めしてきました。2016年1発目は赤坂ACTシアターにて地球ゴージャスの『The Love Bugs』を観劇してきました!

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ミステリアスな雰囲気を漂わせるポスターと、絶大な歌唱力を誇るキャストからはきっとミュージカルだろうなくらいしかどんな内容なのか想像できなかったので、開演までとてもワクワクとしていました。

舞台は昆虫たちの祭典。選ばれし種族の代表が集います。
セットは全体的に落ち着いた色味で、大がかりな舞台転換はありません。
ですが、そんなシンプルなセットにカラフルな衣装をまとった昆虫たちが映えます。照明もかなり派手なので全体的に明るい色合いになっています。

ダンスも歌もたくさんあり、台詞劇もあり、盛りだくさんで耳でも目でもとても楽しめます。

賑やかでわいわいがやがやお祭り騒ぎな一幕、二幕はそんな楽しいお祭りという部分も残しつつ、とてもメッセージ性の強い内容になっていました。

戦争のこと、核兵器のこと、人間の文明のこと…。
それは虫たちにも大きな影響を与えているのです。
人為的なものに巻き込まれた虫たち……種の危機に瀕した昆虫たちは種の存続をかけて文明の産物との戦いに挑みます。

彼らは種族の宿命にしか生きられないのだろうか、生きるってどういうことなんだろうか…たくさんのことを考えさせられました。

そんな重めな二幕でしたが、終わったときに観客を暗い気分にさせないのが、この舞台のすごいところです。

全体的に笑いがちりばめられていて、岸谷五朗寺脇康文の渋い笑い、そんなおじさまたちのお茶目な姿が楽しめるのはもちろん、大原櫻子城田優ら若手のとてもテンポが良いやりとりも楽しめます。

そして、マルシアのさすがの歌唱力、蘭寿とむの明るい笑顔には圧倒されました。

全体を通して、とてもバランスが良く、満足度の高い作品になっています。

「一瞬一瞬の煌めき、The Love Bugs」を大いに楽しめ、今年1発目、とてもいいスタートを切ることができました。

♡おまけ♡
今日は比較的時間にゆとりがあったので、赤坂のパティスリーにお邪魔してきました!

♪MAMANO
まずはMAMANOでほっちょこ(ホットチョコレート)をいただきました!
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ホットチョコレートというと甘いだけの飲み物を連想しがちですが、ここのは甘すぎず苦すぎずカカオ豆の美味しさを楽しめる、さらっと飲める一杯になっています。
バレンタイン期には日本酒ジュレを使ったチョコレートも出るらしいのでとても楽しみです。

♪DEL'IMMO
次にデリーモでラズベリーピスタージュ(パフェ)とシュクレパンケーキをいただきました!
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パフェの方はチョコレートの甘さとラズベリーの酸味がちょうど良くて、とてもさっぱりとしていました。ピスタチオアイスもとても濃厚で、いいアクセントになっていました。
また、ホットチョコレートをかけると、また違った味を楽しめます。

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パンケーキは見た目は結構ずっしり(?)しているのですが、食べてみるととても軽い!ぺろっと食べられます。粉より卵が強くて、シフォンケーキのような、そんな感じがしました。サクサクのパイ生地とクリームもパンケーキとの相性も抜群です!

どちらもとても雰囲気がよく、美味しくて可愛いスイーツを楽しめるチョコレートが自慢のお店になっているのでACTシアターで観劇の際には是非足を運んでみてくださいね!

2016年 わたしはこれを観る!

明けましておめでとうございます。

新年は毎年恒例のKinKi Kidsのコンサートに行きました。
久しぶりに会う友達も多くて、だけど懐かしい感じは全くなくて、わいわいがやがやとても楽しい開演前と終演後のひとときを過ごしました。
コンサートはありがたいことに真正面の席だったので全体をきれいに見ることができました。
相変わらずの照明の美しさと王道のキラキラ衣装、生演奏に生歌、、、緩いMC、、尊いふたりぼっち、、、とても楽しめました。

2016年になったということで、今年私が観たいと思っている舞台を自分のメモ書きをかねてここに残しておきたいと思います。

堤真一主演、栗山民也演出、シスカンパニーの公演です。
英国貴族の豪邸を舞台に、19世紀と現代のふたつの時代をいったり来たりして展開する舞台です。
脇を固める共演者が寺島しのぶ井上芳雄、浦井健治ととにかく豪華!
東京公演 4.6〜4.30 シアターコクーン
大阪公演 5.4〜5.8 森ノ宮ピロティホール
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◎1789~バスティーユの恋人たち~
今年のミュージカル一番の注目作!
旬の若手俳優達が集まったフランス革命を舞台に様々なナンバーを歌い上げるミュージカル!
宝塚版とはまた違ったナンバーも加わると言うことでとても楽しみです。
演出はもちろん小池修一郎です!
東京公演 4.11〜5.15 帝国劇場
大阪公演 5.21〜6.5 梅田芸術劇場メインホール
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◎逆鱗
野田秀樹作・演出のNODA・MAPの第20回公演です!
実力派揃いの最強のキャスティング
人魚のふりした人間と人間のふりした人魚が出会うことからはじまるこの舞台、どんな舞台か読めないのでとても興味があります!
東京公演 1.29〜3.13 東京芸術劇場プレイハウス
大阪公演 3.18〜3.27 シアターBLAVA!
北九州公演 3.31〜4.3 北九州劇場大ホール
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エドウィン・ドルードの謎
これは絶対に面白いです。観客参加型コメディミュージカル!288通りの結末から結末を選ぶのはその日の観客なんです。
原作者のチャールズが結末を書かずに亡くなってしまったのを逆手にとったこの作品、演出家はコメディの天才福田雄一
4.4〜4.25 シアタークリエ
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また、この他にも帝劇で上演予定のエリザベート天使にラブソングを王家の紋章もとても魅力ですし、
4.5〜4.10には下北沢シアター711にて、福田雄一作・演出のブラボーカンパニーの次回作も決定していると言うことでとても楽しみです!

ここに挙げた舞台が全部観られるように、ここに挙げてない舞台も気になるものはたくさんあるので観られるように、情報に敏感になってたくさんバイトしてお金を貯めて使って行きたいです。

今年も皆さまどうぞよろしくお願いします。

2015年のふりかえりと、勝手に演劇大賞

早いもので2015年ももう終わってしまうと言うことで、せっかくですので今年の振り返りをしてみたいとおもいます。

今年もたくさんの舞台を観劇して、たくさんの刺激を受けることができました。

今年観劇した演目をざっと振り返ってみると、
Endless SHOCK(帝国劇場)
Les Misérables(帝国劇場)
エリザベート(帝国劇場)
壊れた恋の羅針盤博品館劇場)
ライオンキング(四季劇場春)
青い種子は太陽のなかにある(Bunkamura
ウーマン・イン・ブラック(パルコ劇場)
DREAM BOYS(帝国劇場)
NINAGAWAマクベスBunkamura
Endless SHOCK(梅田芸術劇場
ラ・マンチャの男(帝国劇場)
REPAIR(シアタークリエ)
才原警部の終わらない明日(世田谷パブリックシアター
とりあえず、お父さん(天王洲銀河劇場
という感じで、多少偏りはあるもののミュージカルもストレートプレイもまんべんなく見られたかなという印象です。
劇場は帝国劇場ばっかりですね。帝劇に関して言えば、1月、12月の『ジャニーズワールド』を除けば今年の演目すべて観られたので、帝劇マスターへの道ももうすぐ開けてくるかなと笑

ブログをはじめてまだ日が浅く、今年観劇の舞台すべての感想が書けていないのですが、書く時間もないので、この記事で独断と偏見で選ぶ2015年演劇大賞(笑)をして、1年の振り返りとしてみたいと思います。

大賞の他に「女優部門」「俳優部門」「新人部門」「演出家部門」「楽曲部門」「音響部門」「舞台装置部門」の部門賞も決めていきたいと思います!!

まずは女優賞から!
主演女優賞は花總まりさん(エリザベート役『エリザベート』)
なんといっても花まりさんの圧倒的な存在感!幼少期の天真爛漫さから、晩年の貫禄ある落ち着いた姿まで、その感情の変化や細かな動きまで丁寧に美しく演じていました。
助演女優賞は高畑充希さん(弓子役『青い種子は太陽の中にある』)
純粋で真っ白な弓子。さまざまなものの間で揺れながらも芯の強さを感じられました。みつきちゃんの透き通るような歌声が、弓子のまっすぐさを引き立たせていました。

続いては俳優賞です!
主演男優賞堤真一さん(才原警部役『才原警部の終わらない明日』)
弾ける笑顔、シュッとした真顔、切れ味抜群のコミカルな動き、、、俳優堤真一の新しい一面を楽しめました。
助演男優賞は吉田鋼太郎さん(マクダフ役『NINAGAWAマクベス』)
マクダフが妻子を殺されたのを知った時の鋼太郎さんの泣きの演技が素晴らしかった、、、。一瞬にして引き込まれました。


新人賞は京本大我さん(ルドルフ役『エリザベート』)
回を重ねるごとに歌も演技も成長していき、あのメンバーの中でも見劣りしない位になっていました。
ルドルフを演じた俳優は売れると噂なので、ぜひもっとビッグになってもらいたいですね。

さあ、演者さん部門はここまでですが、まだまだ続きますよ!!!

音響部門は『ウーマン・イン・ブラック』
突然の悲鳴、椅子の動く音、馬車の音、、、絶妙な間も含めすべての音が観るものの恐怖を駆り立ててました。

舞台装置部門は『Endless SHOCK』!
照明、舞台道具どれをとっても豪華で、とってもきらびやか!また、舞台転換ひとつひとつに全く無駄がないんです。
事故はありましたが、事故後の代替装置も言われなきゃ分からないくらいの完成度で、さすがはSHOCKでした。

楽曲部門は「オンマイオウン」(『レ・ミゼラブル』より)
エポニーヌの曲です。マリウスに思いを伝えることもできず、ただマリウスがファンテーヌと過ごしている事実にやるせない気持ちでいっぱい、、、という女の子の苦い片想いの曲です。

演出家部門は『才原警部の終わらない明日』より、福田雄一さんです!
やはり、コメディを作らせたら彼の右に出る人はいません!
演者も観客も楽しめる、だけどただふざけているだけではなくて、しっかりひとつの作品として筋が通っているのはさすがだなあと思いました。

さあ、ラストは大賞の発表です!!!
2015年勝手に演劇大賞、栄えある大賞は『エリザベート』です!!
華やかな舞台装置、衣装に見劣りしない実力派揃いのキャスト。豪華絢爛とはまさにこの事でした。脚本は少々弱めですが、それが逆にキャストひとりひとりの演技を引き立て、組み合わせ次第で全く違った色を出していました。
来年の再演も楽しみです!!!

以上、勝手に演劇大賞でした。かなりの独断と偏見で選びましたがいかがでしたか?笑

小娘の戯言ですし、もちろんランクインしなかったからといってこの舞台は不満だったとかはないので悪しからず、、、。

今年観た舞台はどれも本当に刺激的で素晴らしくて、わたしの生活を豊かにしてくれました。
来年もたくさんの劇場でたくさんの作品にふれ、感性を研ぎ澄ましていきたいです。

そんな来年の1発目は地球ゴージャスの『The love bugs』です!!!

それでは皆さん、よいお年をお迎えください!



『才原警部の終わらない明日』

今年の舞台納めは、世田谷パブリックシアター堤真一主演舞台『才原警部の終わらない明日』を。笑いの天才福田雄一演出のこの舞台、福田雄一ワールド全開で笑いっぱなしの2時間弱でした。

歌あり、踊りあり、コントあり、、、なんでもかんでもネタにしてしまう福田さんの凄さ、どんなことでも面白くしてしまう、どんなささいなセリフからも世界が広がる素晴らしさ、、本当に恐れ入ります。

物語は支離滅裂だし、一人何役もこなすし、なんでもありの世界でしたが、最後には伏線もしっかり回収して綺麗にすっきりまとまっているんです。

演者さんもとても楽しそうで、お客さんもとても楽しそうで、劇場の雰囲気が本当にあったかくて、心地のよい時間を過ごせました。

今年のラストにふさわしい本当に楽しい舞台でした!

『とりあえず、お父さん』

今日は銀河劇場にて藤原竜也浅野ゆう子本仮屋ユイカ柄本明の4人芝居『とりあえず、お父さん』を観劇しました。

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エイクボーンの『Relatively Speaking』が原作の本作。文脈の中に面白さを追求するエイクボーンの世界を堪能してきました。

ちょっとした勘違いや言葉のあやが新しい勘違いを呼び、またその勘違いが勘違いを呼び……たまに解ける誤解もあれば大きくなる誤解もある………それぞれのキャラクター同士の話の噛み合わなさを神の視線で観るのがとても面白かったです。

この作品はとてもテンポがよく、考える暇もなくぽんぽんと話が進んでいくので、観ている側もだんだんと混乱してきて、気付いたらキャラクターと一緒になって勘違いの渦に巻き込まれてしまいました。

シーンの切り替えはは一度だけ、出演は4人と、とてもシンプルな作りで、だからこそ演者の細かな息遣いや、間の取り方、言い回しや動きに誤魔化しが効かず、一つ一つを丁寧に観ることが出来ました。

主演の藤原竜也さん演じるグレッグは彼女を愛する素直な青年。彼はひとつも嘘をついていないんです。ただ少しだけ言葉が足りない。そんなところもとってもチャーミングで。たぶん彼だけ最後まで勘違いしていることに気付かずにいたんですけど、そんな純粋なところがとても魅力的でした。

本仮屋ユイカさん演じるジニィがこの物語のキーになる人物。彼女は必死だったのだと思います。ハプニングによって計画が崩れ、止む終えずたくさんの嘘を重ねてしまったジニィですが、グレッグを思う気持ちは本物で、だからこそしっかりと清算して次に進みたかったんだと思いました。彼女のまっすぐだけれど空回りしてしまって周りを巻き込んでしまう様子は、なんだか放っておけなくて、とても愛らしかったです。

柄本明さん演じるフィリップが、これはこれは狂っているのです。動きがひとつひとつおもしろく終始笑わせてもらいました。奥さんを愛しているのか、それとも奥さんが面倒みてくれている彼自身の環境を愛しているのか、それともジニィを愛しているのか……。最後まで彼の心が読めなかったです。一番適当に見えて一番複雑なのがフィリップでした。

最後に浅野ゆう子さん演じるシーラはこの4人の中で一番本質が見えていると思います。でも、周りの3人の勘違いや嘘に惑わされて時折自分を見失っている部分も見受けられました。最後は全てを理解したであろうシーラ。芯が強く凛としていて周りを冷静に見守る姿は本当に母のようでした。

どのキャラクターもとても魅力的で面白く、純粋でいてどこか裏を感じる……そんな4人の掛け合いが本当に面白かったです。

銀河劇場が、開演前の静寂が嘘かのように終始笑いに包まれ、とてもたのしい時間でした。

まさに抱腹絶倒の2時間弱。当日券も何枚かあるそうなので、お時間がある方はぜひ足を運んでみてください。